茨城県立日立第一高等学校
実践報告 vol.2:外部連携・中高合同授業の展開(冬)
実施日:令和8年2月19日(木)
■ 高校地理歴史科(地理):地域の変化を捉え、将来を構想する
大正大学文学部歴史学科の中嶋則夫先生の来校にあわせて、高校2年次「地理総合」の授業公開を行い、授業後に中嶋先生からアドバイスをいただきました。中嶋先生は、以前茨城県の高校で教鞭を取られ、その後文部科学省初等中等教育局で教科調査官を務められた経験をお持ちで、現行の学習指導要領に詳しい先生です。
当日の授業は1年間の「地理総合」のまとめとして行う4回構成の2回目の授業で、複数年の紙の地形図を比較し、地元日立市の変化を空間的に捉え、表現することをねらいとしました。4回の授業を通して最終的には地域の将来を構想します。中嶋先生からは、今日の授業に向けて生徒たちが思考できるようにするための種を1年間かけてまいておくことが大切であると教えていただきました。「日々の授業は、春に花を咲かせるためにある」ことを改めて学びました。
未来志向の授業を行うためのヒントとして、中嶋先生から各自治体が策定している総合計画の活用を勧められました。例えば2022年度から2031年度を対象とする「日立市総合計画」には、多様な市民を巻き込み、審議を経て策定された、地域の現状と課題に基づく将来像が示されています。まちづくりの計画は行政だけでなく、必要な手続きを経て決められていることを、この総合計画を通じて学べる点をご教示いただきました。今後の授業を構想する際に活用したいと思います。
特に強調したい内容や視覚資料は、大型ディスプレイを活用して提示します。
ICTとアナログ(紙地図)を併用することで、より対話的で協働的な学びが生まれます。
■ 公共 × 社会(公民分野):中高一貫の強みを活かしたコラボ授業
また、同日には国際問題を高校1年次(必履修科目「公共」)と中学3年生(社会科公民分野)が一緒に考えるコラボ授業が行われ、こちらも中嶋先生に参観いただきました。中嶋先生は授業者が最初に発した「楽しい授業にしましょう」という言葉に注目し、生徒たちを主体的な学びに導く重要な言葉かけだったと評価してくれました。
授業の最後に実施した生徒アンケートから、高校生は年長者として「教える」「リードする」立場を経験したことで、自己の理解度や対人スキルを再認識する機会となり、中学生は高校生の思考プロセスや表現技術に直接触れたことで、学習意欲の向上に繋がったことがわかりました。
中高合同授業の流れ。初対面なので、自己紹介から始めました。
国際問題について、高校生と中学生が協力してスライドを作成。多くの教員も参観し、指導法を共有しました。
中高生のペアで協力してスライドづくり。
完成したスライドを班ごとに発表。