校長あいさつ(令和8年度)

 

校長 細貝 雅之 

 

茨城県立日立第一高等学校のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

 

 本校は、1927(昭和2)年に茨城県立日立中学校として創立し、来年には創立100周年を迎える全日制単位制の高等学校です。1学年は、普通科4クラス、サイエンス科(理数科)2クラスの6クラス編成です(「くくり募集」で2年次から学科に分かれます)。平成24年に日立第一高等学校附属中学校(1学年2クラス)が開校し、併設型中高一貫校となりました。「高い志を持ち、優れた資質と豊な人間性を備え、社会の発展に貢献する人材を育成する」ことを目標に、教育活動を展開しています。本校の特色は、4つのキーワードで表すことができます。

 

自主自律

 日立一高は、県内でも数少ない制服の定めのない学校です。1972(昭和47)年、生徒会執行部が服装自由化を学校に提起し、生徒、教員、保護者が一体となって議論を重ね、試行期間を経て1974(昭和49)年に実現しました。2年間をかけて実現した服装自由化は、生徒の自己規制、自己判断、責任ある態度を育み、生徒会活動も明るく建設的になったと、当時の記録にあります。「自主自律」の校風とは決して「自由放任」ではなく、生徒と教員、保護者が対話を重ねて作り上げてきた、「生徒が自ら考え、判断し、行動する力」を大切にする校風であり、その精神は現在まで受け継がれています。スマートフォン、生成AI、SNSといったデジタル技術の発達した現代、「自主自律」の精神は以前にも増して重要になっていると言えるでしょう。また、本校ではクラスマッチ・白堊祭(文化祭)・体育祭等の行事を、生徒の主体的な運営により毎年実施しています。このことも、自主的・自律的態度の育成、さらにはやり抜く力・リーダーシップの育成に大きく寄与しています。

 

文武両道

 学習活動と部活動の高いレベルでの両立を目指す文武両道は、日立一高の長年にわたる伝統です。多くの先輩たちが、部活動で輝かしい成果を上げるとともに、難関大学を含む大学への進学を果たしてきました。昭和から平成の文武両道は、猛練習と引退後の猛勉強、それを厭わないポジティブなメンタリティによって続いてきました。令和の文武両道は、そのメンタリティを受け継ぎながらも、学習と部活動をめぐる環境の変化を見据えた進化が求められます。学習においては、主体的・対話的で深い学びを実現する授業改善や少人数・習熟度別授業などにより、1・2年次からの確実な学力向上を図ります。部活動においては、生徒が指導者と共に主体的に目標を設定し、限られた時間で集中して練習や研究に取り組み、課題を解決していく、いわば探究的な学びの場としての進化を図ります。部活動での経験が、リーダーシップや粘り強さ、自己管理能力などの獲得につながるだけでなく、探究的な学びという点で学習への取り組みとの相乗効果をもたらすのが、令和の文武両道であると考えています。

 

科学教育

 日立一高は、平成19年度に文部科学省からスーパー・サイエンス・ハイスクール(SSH)の指定を受けました。今年度は第4期(令和4~8年度)の最終年度であり、SSH通算では20年目になります。第4期の研究開発課題は、「科学的思考力をもち、ディスカッションができるリーダーの育成」です。科学講演会等で科学への興味・関心を高め、「総合的な探究の時間」および学校設定科目「白堊研究Ⅰ~Ⅲ」で課題研究を行い、科学的に探究する力やディスカッションする力の育成を図っていきます。これらの取り組みにより、生徒の外部での発表会やコンテストにおける発表数・入賞数は年々増加を続けています。また、本校の科学教育は、サイエンス科や理系の生徒のみを対象とするものではなく、文系を含めた生徒全員に、講演会への参加や研究・発表の機会があります。文理の垣根を設けることなく、すべての生徒に科学的思考力やディスカッション力を身に付けさせたいと考えています。

 

 国際教育

 日立一高は、平成15年度から18年度まで、文部科学省からスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール(SELHi)の指定を受けました。それを機に開始した茨城キリスト教大学との英語に関する高大連携講座やイギリス海外研修など、国際教育に関する様々な事業を行っています。特に、イギリス海外研修では、Royal Russell Schoolで開催される模擬国連会議に、日本の高校生として唯一参加しています。そこでは、総会、委員会における議決やロビー活動まで、本物の国際連合同様に行われ、高校生たちは参加国代表としてさまざまな国際問題の解決策を議論し合います。現実の国際社会が困難な問題に直面している中、他国の高校生と国際的な課題を真剣に討議する場として、この研修はますます重要になっています。さらに令和元年度からはサイエンス科のベトナム海外研修、令和6年度からは普通科の台湾修学旅行を実施し、生徒全員が一度は海外での生活を経験する機会を設けています。

 

 日立一高では、生徒各々が「高い志」のもと、思う存分に勉学や課外活動に取り組み、将来、地域社会はもとより日本そして世界を舞台に、様々なことにリーダーシップを発揮し貢献できる若者を育成したいと考えています。今後とも変わらぬご支援とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。