・2年次サイエンス科 ベトナム研修旅行 (令和6年12月9~13日)
2024年12月9日(月)~13日(金)に2年次サイエンス科の生徒たちはベトナム研修旅行へ行ってきました。
初日は移動の一日です。羽田空港から首都ハノイのノイバイ空港へ約6時間のフライトです。今回、初めて飛行機に乗るという生徒もいて、客室乗務員の方との英語でのやりとりに緊張している様子でした。
現地到着は21時ごろ。さらにそこからバスに乗り換え、ハイズオンという都市に向かいます。なぜか車内照明の赤いバスに揺られ、日が替わる直前にホテルにたどり着きました。
2日目は世界遺産ハロン湾ツアーの一日。ベトナム料理のビュッフェ朝食でまずは腹ごしらえ。フォーやバインミー、南国のフルーツなどを堪能できました。気温は15℃から20℃前後で、日本の秋のような過ごしやすい気候です。
港へ移動し、クラスごとに分かれてクルーズ船に乗り込みます。奇岩立ち並ぶハロン湾を巡る、優雅な船旅です。穏やかな湾なのでほとんど揺れもありませんでした。デッキで海風に吹かれると、忙しい日々を忘れ、この上ない解放感を味わえました。途中、船はティエンクン鍾乳洞に立ち寄り、色とりどりにライトアップされた鍾乳石や石筍を見て回りました。
ホテルに戻った後は、周辺を歩いて散策する姿が見られました。バイクとトラックの奔流渦巻く道路を横断する必要があるため、地元の商店で買い物をして戻るだけでもちょっとしたアドベンチャーでした。
夕飯のベトナム料理はボリュームたっぷりでおいしくいただけました。
3日目は日本の企業であるプロテリアルの現地法人を視察しました。日立金属、日立電線を前身とする企業です。そのため、日立市と縁が深く、本校の卒業生が3人も現地で活躍しているとのことでした。会社概要について説明していただいたほか、海外で働くことの意義、海外ならではの大変さとおもしろさについてもお話していただきました。工場の中は現地の方が案内してくださり、普段、なかなか見ることのできないものづくりの現場を見学できました。
午後はハイズオン省内フィールドワークです。まず足を運んだマオディエン文廟は孔子を祀った廟です。ベトナムではかつて科挙が行われていました。ここは科挙の合格祈願に効験ありとされており、特別に本校生のための祈祷を行ってもらいました。他にも博物館やローカルな市場を訪れました。目にするものすべて日本とは違っているので、歩みを進めるたびに驚きの連続でした。
夕方には首都ハノイに移動しました。
4日目はハノイ近郊にあるFPT大学を訪問しました。この大学は企業が設置しており、情報技術に関する教育に力を入れているということです。横浜国立大学に留学していたという教授がAIについての特別講義を行ってくださいました。生徒たちは必死に英語に耳を傾け、理解しようと努めていました。
その後、現地大学生がキャンパス内を案内してくれました。学生食堂で昼食をとったら、ハノイ旧市街に移動。グループに分かれ、それぞれに大学生がついてくれて、いっしょに散策を楽しみました。お土産などもたくさん購入できたようです。
最終日の夕食はフランス料理。ベトナムはかつて仏領であったため、フレンチレストランが多くあります。ちょっと豪華な晩餐に舌鼓を打ちました。また、この旅行中に誕生日を迎えた人が4人もいました。内緒で用意されていたケーキの登場で、一同大盛り上がりでした。
深夜の便で帰途につき、ベトナム研修旅行は幕を閉じました。驚きと学びに満ちた、あっという間の4泊5日の旅でした。
……参加した生徒の感想より……
私はベトナムでの研修を通して、新しい経験がたくさんできたと思った。そもそも普段の日本での生活とは全く異なっていたため、それだけでも新鮮さを感じた。クラクションが鳴り止まない道路や、歩道を走る原付バイクなど、改めて日本の暮らしやすさを感じる機会もあった。ただ、それで日本が良い国でベトナムは悪い国と捉えるのではなく、日本とベトナムが異なることは自然であり、それを受け入れることが大切だと私は思った。
また、プロテリアル研修において、海外で働くことのリアルを見ることができた。単身赴任で現地でお仕事をされている方の言葉に、「働いている目的に考えをめぐらすと、最終的に世界をよりよくしたいという思いに行き着く」というものがあり、とても印象に残った。私も将来、そう感じられることを仕事にしたいと思う。