本校卒業生でありハーバード大学生の松野知紀君が来校する
令和4年5月24日(火)に、本校卒業生で現在ハーバード大学生である松野知紀君が来校しました。以後は松野君の話です。
日立一高を卒業後ハーバード大学へ進学し、政治学と東アジア学を専攻しています。専攻である政治学の授業はもちろん、コンピューターサイエンスや公衆衛生、ハーバード大学の自然史といったような授業を履修しました。授業は、教授も学生と同じ立場でコメントするなど、多くの場合学生主導で物事が進みます。授業以外では、ハーバードケネディースクール、外交イニシアティブ、ライシャワー日本研究所などで出版活動や政策研究に従事しました。同級生は例外なく並外れた能力を有しているわけですが、教室や寮で日常生活を送っているとそれを感じさせません。朝の4時まで紅茶片手にウクライナ侵攻についてディべートすることがあれば、寮で寿司パーティーをすることもあります。9割を超える学生がキャンパス内で寮生活をする大きなメリットは「深さ」にあると思います。24時間開いている図書館で夜通し勉強したり、夜の2時にキャンパス内を散歩したりとお互いを多面的に深く知ることができ、そういった関係の中ではいかなるトピックについても本音で語り合えることができます。また、渡米前は表面的なイメージで理解していた部分もあるアメリカの社会構造についても様々な経験を通して深く知ることができると感じています。
ハーバードでの生活も2年目に突入するわけですが、現在はキャンパスに来てから強く感じた「東アジア、とくに日本の政策課題について考える継続した機会の著しい欠如」という課題を解消するために、政治学部の教授やボストンエリアの他大学と連携しながら新たなプロジェクトの立ち上げを行っています。今後とも「どの場所で、どの立場で、どの問題に取り組むか」を探り続けたいと思います。