SSHニュース(令和5年10月16日)

・サイエンスセミナー「日立研究所インターンシップ」

 サイエンスセミナー「日立研究所インターンシップ」では、日立オリジンパーク見学と株式会社日立製作所 日立研究所での研修を実施しました。
 日立オリジンパークの説明がガイド付きであったため、隠れた裏話などを聞けたこともあり、とても楽しい見学ができました。具体的には、創業者小平浪平は、東京帝国大学電気工学科を卒業し、26歳の若さで水力発電所建設の総指揮をとったとのことです。また、多趣味であったためスポーツを複数やっており、本校が目指す文武両道を体現した人物であることをガイドからの説明で初めて知り、大変勉強になりました。
 日立研究所では、各所属研究グループの概要発表の後、実験設備を見学しました。例えば水素製造Grでは、小型スタックに高電圧を印加し、水からの電気分解で実際に水素を製造している実験を見せてもらいました。日立Grでは水素製造だけでなく輸送も手がけており、既存の都市ガス配管に水素を混入させ、日東電工の水素分離膜を用いて、使用者側で都市ガス/水素を分離する設備を追加で見せてもらうなど、研究所側からも好意的に協力いただけました。研究者との個別の質疑では、岩谷産業など水素技術の先駆者から比べれば日立は後塵を拝しており、追い上げが必要であるとの裏話も知ることができました。その他、温度検知QRコードシールや、電気自動車向け急速充電器、モーションキャプチャーなども同様に大変興味深く見学することができました。生徒からも多数の質問がでており、最先端の科学技術に触れ、研究者の仕事ぶりの一端を知る大変有意義な研修となりました。
 受講した生徒から、「今回は日立製作所について学ぶだけでなく、将来の進路や職業を決定する機会になった。」、「従来私は勉強などに“やらされている”という感覚で取り組んでいました。しかし、皆様のように主体的に物事に取り組むことが極めて重要だと感じました。」、「大企業の日立の茨城サイトに見学に行くことができるという貴重な機会を作っていただきありがとうございました。」といった感想を書いてくれました。高校や大学では学ぶことのできない貴重な経験ができたようです。

 日時 令和5年10月16日(月)※代休日
 場所 日立オリジンパーク、株式会社日立製作所日立研究所
 対象 本校希望生徒23名